2023.03.09
2023.03.25
わたしたちは無意識化で繋がっているとか、脳細胞のネットワークと宇宙の姿が似ているとか、そもそもこの現実は既にバーチャルリアリティの入れ子構造の中にいるとかいないとか。現実はいつでも粛々と進行しているように見えるが、その隣では驚異的な世界が平気な顔をしてころがっている。光を求めてねじ曲がった木、風に流されるままに皺を寄せるカーテンやその隙間から漏れる光に踊る塵、一人いる時にふと見上げた夜空や昼寝の時に見る夢に。身近なことにも、そういった世界のニュアンスや奇妙な断片をふと感じることがある。最近は内側の迷宮探索より外側にあるものと触れながら、話しながらそういった世界を垣間見ようとしている。世界がつくっている/世界をつくっている境界線を少しでも揺らがし、私たちが共有している現実を柔らかくしたいのだ。
Artist David Yuto